"ぼんやり系"
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2005年3月1日(火) よそ行きの味
『いやー、頼むからパックのモノは並べないでくれる?』
『なによ、いーじゃない全部私の分なんだし、それに美味しいんだから!』
久しぶりのお出かけかで遅く帰ってきた嫁さんは
自分用のご飯と言う事で、総菜物を買ってきたらしい。
僕はとっくに、夕飯をすませて床に寝ころんでいた。
たべるー? と呼ばれて、何かつまめるのかな、と期待していた僕の目に
透明なパック三つが飛び込んできたのだ。
--- 結局、その晩は、喧嘩したまま。
翌朝、朝ご飯には、そのお総菜がよそいきな顔で少しずつ皿の上に並んでいた。
食べるとすこぶるおいしい。
…だけれどね、この、よそ行きの味と顔が嫌いなんだな。
味がぼやけようがひと味足らなかろうが、そんな食べ物で今まで生きてきたんだから
出来ればこれからも、そんな味を食べ続けたいんだな。
なんだかんだで、近くの人に作ってもらいたいものなのですよ。