Since:2000/4/21
第二ボタン
どーして、こんな物を欲しがるのか判らなかった。
だけど、卒業式当日。
当然、こんな自分に声をかけてくれる異性なんかおらず、
結局悪友と二人で、いつものように帰路につく。
別に、今話さなくてもいいような会話の中、
何となく第二ボタンを外してみた。
遠くから見たら、「ホラ、オレ、貰っていかれたんだぜ」って感じで。
…なるほどね。
ハートに一番近い場所の、毎日2度は触れる光り物な訳だ。
確かに、誰かに、貰って欲しい様な気がした。
この学生服を着て、この踏切を越えるのは、今日で最後だ。
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(中学校の思い出ナリ)
帰郷
こんなに混んでいるのならば、環七にすればよかった。
ゆっくり、ゆっくり、と、何度目かの陸橋を越えた。
渋滞の環状八号線。ちょっとずつしか先に進まない。
ラジオの鶴幸で気を紛らわしながら、クラッチとブレーキを踏む。
後ろのワンボックスには、年の離れた男女が乗っていた。
特に会話は無く、時間は止まったようである。
状況から見て、父と娘だろうか。
荷台には、引っ越しの最後の荷物だろうか。
栃木ナンバーのその車は、しばらく、僕の車と同じ方向に北上するのだろう。
彼女には、この渋滞が思い出になるのだろうか。
浄水器
気が付くと、浄水器の期限がとうに切れていた。
有効3ヶ月のカートリッジが、
なんと使用開始6ヶ月目に突入しているではないか!
精神衛生上良くないので、使用を停止して週末に買い換え、交換した。
次の交換は、、、6月の中頃。
梅雨の最中、か。
今年の梅雨は、どんな梅雨なのだろうか。
その頃の自分は、どんなことを考え、何をしているんだろう? と
ちょっと先の未来を、想像してみた。
3ヶ月前の自分を思うと、ひどく幼く感じられる。
とすると、3ヶ月後の自分は、今の自分をどう感じるのかな。
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(ちなみに、コチラの浄水器を使っています。
最初はアテにしてなかったんですけど、
ご飯炊くと結構、ウマイんすよね〜)
同じ事を何度もするという事
仕事に対して、私の思う事である。
何度も何度も、同じ事をするのが仕事だと思う。
まだ小さい時、何回も同じ事をする、電車の運転士にあこがれた。
出店のたこ焼き屋さんの仕事、長く眺めても飽きなかった。
今でも、古いやり方で煎餅を焼いている
じいさんを見たりすると、胸が熱くなる。
職人というのはこういう事か。
自分も、いつか、いつの頃には、こんな仕事をしてみたい。
見ている人の胸を熱くするような、そんな仕事を。
町医者
数年前に住んでいた町には、やさしくて親切な老夫婦が経営している
昔ながらの町医者があった。
高熱を出してはフラフラとした足取りで、よくそこにお世話になったものだ。
『どうしました?』
『これはひどいねぇ、、』
ちょっと心配そうな面持ちで、ノドを見たり、
胸板をトントン叩いたりして診てくれる。
最後には、天秤に分銅をのせて薬をはかり、
小さなすり鉢に入れてごりごり調合して、その薬を紙に包んでくれた。
風邪をひいて熱を出す度に思い出す。
今でも、元気にしているかな。
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<追記:花粉症だと思っていたら、バッチリ風邪をひいてしましました。
しかし、今かかっている医者は凄くて、朝一番に行くと必ず
診察台に大型犬(ラブラドルレトリバー)が寝そべっていたりする。
おいおい。。。大丈夫なのか?>