調味料にしろ、素材にしろ、粉モノには注意しなさい、という事は
ワンルームの独身寮時代の経験で良く判った。

最近では懲りもせず、小麦粉に新たなる種の生物反応を確認して

　　　『やっぱり独身に小麦粉1Kgはつらいな〜』

などとため息もつくが、まぁこの際だから再度イロイロ点検をしてみる。
まさか、ガラス瓶の中の胡椒とか、食塩のプラケースの中は、大丈夫だろう。

順調に作業は進み、予想通り "新種の生命の誕生" は確認されなかった。
ふと見ると、傍らに小さな赤い缶があった。

　　　『これはお蕎麦屋さんのお年賀で貰った、七味唐辛子の小さな缶では…』

念のため、フタを開けて、内容物を皿に出して確認してみる。
ぃゃぃゃ、やっぱ大丈夫だよな。

予想通り、内容物は問題なかった。

　　　『だよな〜、辛みの成分ってヤツはそう言うモノを寄せ付けないモノだよなぁ〜』

妙に感心しつつ、なんとなく、缶蓋のウラを見たら…

　　　『…ぉゃ？』

小さなロケット弾状の物体が、缶蓋のウラに一つ、張り付いてるんですけど…


…これって、ミノムシ？

教訓 ： 「やっぱり冷蔵庫にしまうか...」

"ruriel" experience.