┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘

カレー ジケンボ トウコウシュウ

┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘



  ■トウコウ 其の二 "カレー実験簿"

自分にとって料理の原点ともいえるできごと。それは・・・。

一人暮らしだった頃、カレーを作ろうと思った
レトルト?いやいや。ルー?んー...もう一越え。
どうせ作るならアレからやろう。カレー粉から。

アルミの打ちだしの鍋(ずん胴?)を購入し、気合いを入れる
材料を購入。極々普通。
肉・野菜など材料を適宜切り、それぞれを火を通す真似事程度に
熱したフライパンの上を転がす。フライパンの上の物をに移し、
水を張り火にかける。ここまでの手順とても適当

レシピがあるわけでも、おいしい作り方知っているわけでもない。
分量・切り方すべてなんとなく適当

さて、ここからが問題。カレー粉はどうしたらいいんだろう。

なんか見聞きしたところによると、フライパンでカレー粉をあぶるみたいだ。
香りがたつのだろう。たぶん。
またカレー粉だけじゃなく小麦粉で辛さや分量の調節するみたいだ。
フライパンに入れてみる。
気の済む程度あぶったら、鍋に加えてみる。かき混ぜる煮込む

ん〜、カレーの匂い
しかし、・・・当然の事ながら、黄色い。カレー粉の色そのままだ。

いままでルーから作る、ごくごく一般的な家庭の普通のカレーしか食べたことがない。
そんなヤツにとって、この単に黄色く水っぽい物体はカレーとはとても思えない

とりあえず煮込んで水分蒸発に試みる。
小麦粉やカレー粉等を足してみる。いろいろやる

・・・あきらめる。仕方がないので、牛乳でも加えて食ってしまおう

  --- 味のことは、もう数年も前のことで覚えてはいない。
                 いや、それだけのせいではないだろう。 ---

果たして、どのくらい食べたのだろう
というか何食分出来あがったのさえ覚えていない。とにかく少々残す

今回のカレー粉へのチャレンジは、自分にとって”失敗”と位置づけられた。

---  レ シ ピ は き ち ん と 確 認 し よ う 。 ---

残したものを鍋ごと流しへと置いて後で洗おう。
虚脱感と形容しがたい満腹感の中で、少しまどろむ。

 


※※ 註: ここから先は、菌類恐怖症の方、食中または食後30分以内の方は、ご遠慮願うか、または各自のご判断でご読み下さい。読後の気分不良、その他のトラブルについては、Webmasterは一切の担保を致しません※※

連続で菌類系はツライので私は戻る



翌日。・・・明日でいいか。
2日後。・・・後でやろう。
3日後。・・・一週間
気が付けば鍋の中にカビが生えている。
自分は、まだ虚脱感の中にいた。

さらに3日後、・・5日後、・・・一週間
ますます旺盛。蓋を取れば一面カビだ。青、白、黒、色とりどり
もう触わる気はしない

さらに一週間、・・二週間、・・三週間
こうなると、観察日記だ。
カビも生きている。隣り合う他種のカビとの激しい生存競争があるようだ。
たまに水を流してごまかしてみる。胞子が飛ぶ。だねえ。

一ヶ月、・・二ヶ月、・・三ヶ月
ここまでくると、ヤケ
そういえばここのところ、水道の蛇口から水を飲んでいない。蛇口に手すらかけない。
カレーのスパイスが効いているのか!?不思議と変な虫はわかない。

季節が変わる
4ヶ月を過ぎた頃になるとカビも生えきってしまったのか、
水面を覆う単なる黒く厚い膜になってるように見える。
悪戯心
表面の膜を棒で避けてみるとあの黄色かった液体も無色透明に
鍋底が見通せる。驚きだ。

そろそろ冬になる。カビ・細菌も活動レベルを低下させただろう。
鍋・食器を洗い片づけることにする。
夏の "カレー実験簿"これで終わりにしよう。

---

今では材料・レシピは調理前に必ず確認。料理器具は使用直後に処理してしまう。
思えば、 "一人暮らし" そのものが、全て実験だったのかな。
しかし・・・、

 このあとこの鍋を使うことも、カレー粉からカレーを作ることもなかった。
 


--- 腐海の樹木は汚れた土をきれいにしてるんだね。 ---

"T.Kosato" experience.


   ここでは、みなさんが体験した "キッチン事件簿" を募集しています。
   皆様自身が体験した "恐怖体験" 、"まさかの体験" をお寄せ下さい。
これから起こりえるかもしれない、アナタの "キッチン恐怖体験" を共有して、
未然防止に役立てて見ませんか?   Mail to: Webmaster



┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘ カレー ジケンボ ┌|∵|┘┌|∵|┘┌|∵|┘

其の三

最初に戻る